この間「WCAN 2015 Autumn」に参加してきたのですが、その内容をざっくり振り返ってみます。「有限会社アップルップル」さん主催の、名古屋では有名なWebのイベントです。今回は12名の登壇者が、各々の持ち込んだテーマで発表されました。参加者はその中から4名の発表を選択して聴講する仕組み。社長や知人が登壇していたので興味があり参加しました。※載せている写真は、SNS共有用として発表前に設けられた「撮影タイム」に撮影しました。内容私はWebデザイナーなので、仕事で活かせそうな発表を選びました。「SEOを武器に、たった3ヶ月で月間13万PVのサイトを作った理由」(中谷さん)「Webデザイナーが考えておきたいSEOのこと」(井畑さん)「ランディングページ成約率UPのための失敗しないデザインレシピ」(田中さん)「デザインの根」(宮原さん)1コマ目については、他に「Sketch VS Photoshop Webデザイン4番勝負!」という発表もあったものの、Sketchを導入する可能性がほぼ無いのでSEOの発表を選びました。(1) SEOを武器に、たった3ヶ月で月間13万PVのサイトを作った理由SEOでは、小手先の対策よりもサイトに対する「愛」が重要だというお話。検索順位は「 ( コンテンツの独自性 × キーワードとの整合性 × 被リンクの質・量 + 内部リンク構造 ) × 愛 」という方程式で決まるという信条について、理由を成功事例を交えながら示してもらいました。自分の経験でも、Webサイトに対して制作者や運営者が愛情を持っていないと集客がうまくいかない印象があります。サイトは放置されがちになるし、PDCAを回そうにもうまく機能せず、本来の目的ややるべきことを見失いやすいです。それではユーザーにとって価値のあるWebサイトにはならず、SEOも失敗します。SEOを視野に入れるお客様がいる時には、まずは今回の発表のような内容をぜひお話したいなと思いました。(2) Webデザイナーが考えておきたいSEOのことSEO対策でWebデザイナーが実践できる、具体的な手法の紹介でした。Webデザイナーのミッションは「価値のあるサイト」=「売上のあげられるサイト」を作ることで、そのためにデザイナーもSEO対策を知り、考慮してWebサイトを制作する必要がある。その通りで、学生さんなどWebデザインを勉強し始めの方にはぴったりの内容でした。例えば、CSSやWebフォントを利用してなるべく画像を使わないデザインをする、画像に対してはAlt属性を付与する…など。それぞれの手法で「なぜそうするべきなのか」という根拠(Googleウェブマスター向け公式ブログの見解など)も大切ですね。(3) ランディングページ成約率UPのための失敗しないデザインレシピランディングページ(LP)を制作する時のポイントを、レシピになぞらえて発表されました。LPには「6つの素材」が必要で、それをどう組み合わせて料理するか、またどのような見せ方が必要なのか。そして反応を見て改善することが大切で、そのために「いち早くリリースすること」が最も大切、というような内容でした。「6つの素材」を組み合わせる際に、ダイレクトマーティング手法を取り入れているそうです。具体的には「PASONAの法則」と「QUESTフォーミュラ」を挙げられていました。そのあたり自分も勉強して取り入れていきたいです。(4) デザインの根デザインでどんな結果につなげるつもりなのか?(デザインで何を大事にしているのか?)という問いの答えを持つことの大切さを、宮原さんご自身の経験談を交えながら示してもらいました。デザイナーが持つべき問いの答えを「デザインの根」、デザインの過程や成果を「木」に例えたお話がとてもわかりやすかったです。論理的なデザインのあとに感覚的なデザインをしてこそ効果を発揮する、という話も印象的でした。自分もデザインを作るとき「売上(成果)をだすこと」という軸を持っていますが、最初から持っていたわけではありませんでした。前に勤めていた会社の社長に叩き込まれたところでありますが、そういう機会に恵まれなかったデザイナーさんにとって貴重なメッセージだったと思います。もし後輩を育てる機会ができたら、同じような話をまずしてあげると良いんだなと参考になりました。参加してみて別の会社に勤めるいろいろな立場の方の、いろいろなWeb制作に関する知識や考え方が聞けて興味深かったです。個人的には中谷さんの発表が一番面白かったです。内容はもとより、発表の仕方が上手で、聴く人のことをイメージし、しっかり練習した上で臨んでいることを感じ取れました。参加者には「フォローアップ」メールが送られてきて、発表者によってはスライドを公開して下さいました。参加できなかった発表の内容も知ることができたのが良かったです。