12/12に開催された「WCAN 2015 Winter」に参加してきました。イベントの様子の写真は、WCANのイベントレポートに掲載されているものを使わせていただいています。今回は特に長谷川さんの「プロトタイピング」セッションに興味があって参加しました。そのためその感想箇所でやたら熱がこもっております。会場はきらびやかな大学院でした。高級ホテルのような内装、随所にあるデジタルサイネージ、絶景の男性トイレ…。同日、同じ建物内で懇親会があり、そちらにも参加しました。あたかもプロのようにプロトタイプを活用する方法長谷川恭久さんによる講演でした。以下、学んだことを交えて、自分が誰かに説明するようなつもりで文章にしてみます。そもそもプロトタイプとはプロトタイプは「実際の動きを確認することのできる試作データ」です。建築では、実際に施工に入る前に建築模型をつくります。自動車でも、生産する前に原寸大のモックアップをつくります。その目的は、チーム内やクライアントと進捗・方向性を共有し、問題点を早い段階で改善すること。そしてプロジェクト進行をスムーズにすることです。ですがWebサイトやアプリの開発では、「デザインカンプ」はあれど、「プロトタイプ」は一般的ではありません。次のようなデザインカンプが多いです。ただのPDFデータ画像化したデザインデータをブラウザ上で見れるようにしたデモサイト実際の画面遷移の動きなど「使ってみないとわからない」ところがあります。そのため、実装した後でクライアントから「やっぱりここをこうしたい」…いわゆる「出戻り」の修正が起こりがちです。この対策としてもプロトタイプは役立ちます。なにより、昨今ではプロトタイプを簡単に作れるサービスが登場してきているので、活用しない手はありません。目的を明確にすることが大事ただし、プロトタイプをつくることが目的になってはダメ。プロトタイプを通じて何を確認したいのか、事前にはっきりさせなければなりません。画面遷移については、ラフやワイヤーフレームの提案段階からProttやInvisionなどを利用するとスムーズ。現時点ではProttの方が使いやすいです。トランジションのコピペができるのが便利。アニメーションを確認するなら、Principle、Keynote、AfterEffectなどで。このように様々なツールがあり、それぞれ特徴や強みがあります。ただし、ツールを使うことを目的にするのも本末転倒なので、のめり込み過ぎないように。デザインプロセスをオープンにしよう大事なことは、「いち早く」共有すること。プロジェクトで、デザインをチームやクライアントと少しでも早く共有する習慣をつけましょう。プログラムであればGithubなどでプロセスをオープンにできますが、今のところデザインではそうした文化はありません。プロトタイプは、デザイン制作におけるブラックボックスのオープン化にもつながります。いろいろな人のアドバイスを受けられるし、共同制作もしやすくなります。講演を通してプロトタイプの必要性について、自分の中で言語化できていませんでした。なぜプロトタイプが必要なのか、どのようにプロトタイプと向き合うのか。わかりやすくまとめられて参考になりました。また、スライドショーが圧倒的にキレイで、動きも滑らか、大変インパクトのあるものでした。発表の裏ではTwitterでタイマー仕込み?の補足情報が流れるという仕込みも。内容がはもとより、そうしたさまざまな工夫、事前準備の緻密さにも感銘を受ける素晴らしい発表でした。HTML6 でも CSS4 でもない Web 技術のゆくえ株式会社サイバーエージェント ahomu(佐藤歩)さんによる講演。ahomuさんご自身のブログで、スライドやフォローアップの内容がまとめられています。HTML6 でも CSS4 でもない Web 技術のゆくえ - WCAN 2015 Winter に登壇してきました ::ハブろぐ印象的だったのは以下。IE各バージョンサポート終了の流れと、伴って今後発展しそうな技術(SVG、flexboxなど)全てのWebをHTTPSにする動きと、その背景物理の世界にアクセスするWeb技術のAPI(様々なセンサー…環境光、対物間距離など)次世代Webアプリ(Progressive Web Apps)モバイルWebの高速化(Accelerated Mobile Page)勉強不足で、後半になるにつれて「よくわからないけどなんかすごそうだぞ」という感じで聞いていました…。新しいWeb技術、特にブラウザの枠を超えたいろいろな技術について、積極的に学んでいかないとWebデザイナーとしては時代に取り残されてしまうような気がしています。でも、どんな技術を学ぶのがよいのか、今後台頭しそうなのかを判断するのが難しい。そこで参考になるまとめとして、今回の発表はありがたかったです。10年後も(たぶん)Webとかの仕事で食っていける仕事の考え方株式会社インプレス Web担当者Forum編集長 安田英久さんによる講演。想定オーディエンスを「主にWebサイト制作を生業としている方(それ以外の方でもOK) で、若い方。」とされていました。共感したところは以下。お金は、価値を提供した対価としてもらうもの価値があるかどうかを判断するのは、あくまでもクライアント期待を超える価値を提供できると強い制作の基本はマーケティングマーケティングの基本はコミュニケーションの基本とにかくユーザー中心に考えよう今と昔の「Web担のターゲットの違い」についてのお話が面白かったです。記事の一環として自社サイトでペルソナ分析をやってみたら、もともと想定していたペルソナと実態が全く違いすっ転んだ!というお話。ペルソナ作りの過程は記事としても公開されているので、読むと面白いです。[体験レポート]やってみましたペルソナ作り――これがウェブサイト向けペルソナの作り方だ | やってみましたペルソナ作り | Web担当者Forumおまけ懇親会ahomuさんやアクアリング鶴舞ラボの方などとお話ができて、楽しい時間を過ごせました。ビンゴでPS4が当てられなかったことと、腹痛により途中退場したのが悔しい。尚ビンゴでは、ポップコーンが当たりました。提供の鈴木一弘税理士事務所様、ありがとうございました。ロゴコンペ 落選欲張って3案だしましたが入選すらしませんでした。未熟!!!!次回出すかどうかはさておき、デザイナーとしてもっと精進したいと思います。